前回、会社の面接で、転職回数が多いことを何度も叱咤されたというお話をしました。
あれから、その言葉がずっと自分に影を差していました。気にしないようにしていましたが、まだ回復しきれていなかったようで、その後の転職活動にも大きく影響していました。
求人サイトを見ても、「どうせまた辞めることになるだろう。自分には正社員という働き方はできないんだ。こんなに転職を繰り返し、社会的に使えるキャリアも実績もないじゃないか。あのジジイの言うとおりだ。」
そんな考えに邪魔をされて、前に進めず日々を消費していたように思います。
またその後、正社員で働くのが難しいので派遣という働き方にしようかと知人に相談しましたら、「派遣は行き場のなくなった、落ちぶれた人が行くところ」と言われ、ショックを受けました。(あくまでその人の考え方です。)
今はなんとか脱却しましたが、言葉のチカラというのは本当に人の心に影を落とすものだなと思います。もちろん本人の価値観、考え方を話すのは全然ありだと思います。
ただ、受け取り手によっては相手に思わぬダメージを与えることになります。
今回の場合、精神的にダメージを受けていたところに、そのようなことを言われたのがきつかったのだと思います。その知人は、高卒以来大手の企業でずっと働き続けている人だったので、内心転職繰り返す自分からしたら正当な、いわゆるちゃんとした人間と思っていました。
なので余計にショックが大きかったのです。
ああ、こんなこと言われるってことは、やっぱり自分は社会的に落ちぶれた人間なんだなぁ、と。それからすっかり求人サイトを見る気力もなくなってしまいました。
そんな状態が2週間ほど続きました。体感的には1か月くらいに思えるほど、時間がとても遅く感じられました。
そんな話を、雑談がてら習い事先の教室の先生に話ました。
そうしたら先生に、「どういうこと?」と不機嫌そうに言われました。
「派遣は落ちぶれた人がいくところ」そう言ったのがカンに触ったのかな、怒ったのかなと思いました。
でもそれは違かった。
私のために、というかその知人の考えに怒ってくれたんですね。
考え方は人によりますね。
確かに同じ会社にずっといて、安定を手に入れている人から見たら転職を何度も繰り返す人はどこかおかしいという判断になるでしょう。
なにか問題があるはずだと。雇ってもすぐにまた辞めるかもしれない。
それはたしかにそうですね。これは何度も書いて、自分でもわかっていることです。
今まではずっと同じ会社に入って転職もしないでずっと働き続けられる人たちが偉い、なんて思っていたけれどもそれって本当なのかな?と最近思います。負け惜しみみたいですけど。
資本主義の日本で、会社の言いなりになって働けるって確かにすばらしいことです。協調性も大切です。嫌な人がいても受け流せるメンタルがなければ、ずっとその会社にいることはできないでしょうし。
働くのは食べるため、お金を貯めるのはなにかあったときのため、老後の資金が不足しないように貯めるため。じゃあ今の分に使うお金はどこにあるのか?
求人サイトを見ても自分がやりたい仕事は一つもありません。会社はその社長がやりたいことをするために立ち上げたものなので、その中に自分がやりたいものがあるはずが、みつかるはずがありません。地方ならばなおさらです。
ただ、お金を稼ぐためのライスワークというもので考えれば、できそうな、自分がやれそうなものをやるしかない。そうして、時間を切り売りしてお金をもらって生活する。
無職生活をしていて思うことは、楽しそうに仕事をしている人とそうでない人がいるということ。やりたくないことをやりたくなさそうにやって、かたや笑顔でなんか楽しそうにしている人がいて。こちら側としては、楽しそうにしている人に接客してもらいたいのは当然です。
ひすいこたろうさんの本に、こんなことがかいてありました。
「ものごとについて、10通りの考え方ができるようになると人生イージーモードになる。」
確かこの本に書いてました↓
ひすい先生は、物事の見方をかえる天才ですよね。
例えば、今回のように「転職活動で叱咤された」ということを10通りの考え方をしてみます。
①うっかり働く前に、社長の人間性が見られてよかった。
②今回の面接をふまえて、次の面接での応用が利きそうだ。ありがたい。
③面接で言われた不快なことを、ハロワのスタッフに伝えて他の面接を受ける人の参考になればいいと思う。報告してみようかなぁ。
④転職多いことはたしかにデメリットだから、離職理由をもっと深く説明できるように面接練習をしよう。(②とかぶるかも)
⑤人が少ないとこういう面接で、その場で決めさせようとするパターンもあるのか。珍しい経験をした。
⑥初めて辞退という方法をとったけれども、自分から断るという経験ができてよかった。
⑦この会社に採用されないことで、自分を守ることができたし、他のもっといい会社に入るチャンスができたと思う。
⑧次回同じようなことを言われたら、考えますと言って時間をもらうことにしよう。(②に同じかも)
⑨この経験を他の人にも話して、雑談のネタにしてやろう。どう話したら笑い話になるか?
⑩裏話みたいなことを知れたので、まあそれだけはよかったかも。
・・・む、むずかしい・・・。
思いつくのはこんな感じのことですが💦他の人が考えたらもっと立派で素敵な考え方がたくさん出てくると思います。
悩んでいるとき、落ち込むときは2択の考え方しかできません。
いいか、悪いか?
正社員がいい。それ以外はダメ。
転職をするのはいけないこと。同じ会社で働き続ける人がいい。
昔小学校の頃につかったはかりみたい。こんなオシャレなはかりではないですが。

それが、何気ない教室で先生から言われた言葉でハッとしたんですね。
異なる価値観の人の意見を聞いて合わないのは当たり前なんです。
ライオンの群れに入って、肉食よりも草を食べたほうが体にいいよ、とパンダがいっても話は聞いてくれないでしょう。
これからも、心無い言葉、些細なことを気にして落ち込むことが必ずあります。ないことはない、です。
そんな時は、価値観の同じような人に話をしてみる、またはその出来事を10通りの考え方にして視点を変えてみる。
本当に、その通りなのだろうか?と。
話す人がいなければ、カウンセラーなどに聞いてもらうのもありだと思います。1時間2千円とかでクリニックで聞いてくれるところもあります。
(経験上、資格を持った先生のほうがいいと思います。それでもたまにあたりがハズレがありますが、起業などでやっている方だと、たまにあたりはずれがあるので、特に落ち込みが激しい時はその方が余計な手間がとられなくていいというだけの話です。自分は大丈夫というのであれば、全然こだわりなくていいと思います。合う合わないもありますので。)
うつ病等は認知のゆがみが原因で発症することが多いので、認知行動療法を使って治療することがあります。これも、一種の考え方を変えるための治療法です。
物事を通して、自分がどう感じ、どう行動したのか?なぜそう思ったのか?それを繰り返すことで、考え方を変え行動を変えていきます。
10通りの考え方を生み出すのは、並大抵ではないです。いいか悪いかしかできないと、まずそこに1択を増やすことすら難しい。
しかし考え方を変えるだけなのであれば、お金もかかりません。自分の考えを言語化するというのも大切ですが、この考え方を増やす=視点を変えるというのもより効果的です。
人間落ちるときは落ちますが、生きている限りささいなことで上がることもできます。落とすのが人間でも、上げてくれるのも人間。
一人の意見に惑わされずに総合的に判断し、冷静に対処しそして穏やかに自分らしく生きていきたいですね。
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